現在ご支援を必要としている学校についてご案内します。皆さまの緊急のご支援を必要としています。
ニンビン省イエンモウ県イエンラン幼稚園建設希望地
イエンランは人口7400人で、80%がキリスト教、ニンビンから離れた田舎で民族はキン族です。仕事は全て農業で、男性はほとんどが出稼ぎにでるため女性が農作業を行っています。ベトナムの成長と同様に村の人口も急増しており、当然、1~歳の生徒数も増えている状況です。イエンランには小中学校はありますが高校はありません。イエンモウ全体では2~3つの高校があるため、子供たちは皆それらの高校に通っています。
建設予定地
会議の場所となった建物
ベトナムの法律では、学校や道路の建設に関して国からの助成金はほとんどありません。したがって、子供たちの学校や遊ぶ場所が無く、新たに作ることもできないのが現状です。(学校や公園の建設は基本的に現地の人たちがお金を出して建設します。)ベトナム政府は、建設にはお金を投じませんが、人件費に関しては100%負担してくれます。この現状から、都市部と田舎とでは学校の数やその規模が違うため、これが教育格差につながり、生活の格差につながります。イエンランは、住民の仕事が100%農業なのでお金が無く、学校を建設することができないのですが、開き続ける教育格差の中で必死にお金を貯め、子供たちの未来の暮らしがより良いものになるよう日々頑張っています。
会議の様子
右から2番目の方から奥に向かって
他にも、層々たる地域の顔役の方ばかりが
ご参加頂けました。
ベトナムの法律で、幼稚園に行かなければ小学校に進級できない。
ベトナムでは、幼稚園に通い最低限の教育を受けていなければ小学校に進学することができません。そのため、住民の方たちは子供たちを幼稚園に通わせたいと考えていますが、少し離れた幼稚園に子供を送るのに、川や小さな山を越えなければなりません。時間も非常にかかるため、農作業をしないといけない母親にとっては非常に大きな負担となります。
十分な食事を与えることができない。
男性は出稼ぎ、女性は農作業で、子供の面倒を見ることができないので十分な食事を与えることができません。幼稚園があれば、先生方が食事をきちんと与えることができるので、学習だけでなく健康面も成長させることができます。
家に子供だけを残すのは非常に危険
前述の通り、両親が外に出てしまっているため、子供たちだけで留守番をするというのは非常に危険です。幼稚園があれば、安全な環境のもとで教育・健康共に成長することができます。
建設予定の(公立の)幼稚園の規模は生徒100人くらいが通える規模を予定しています。既に設計書や完成予想図が作成されています。現状の予定としては、政府から8人の先生(6人の先生と2人のヘルプスタッフ)を派遣予定で、スタッフの給料は政府が負担することとなっています。
着手してから完成まで半年くらいの期間を予定しています。皆さまからご支援頂いた金額の残り部分を住民が負担します。建設に必要な金額は75,000米ドルです。建設予定の幼稚園が公立学校のため、支援者様の名前を入れた学校名にすることができません。しかし、完成した学校には支援者様の名前やロゴ入りの非常に大きなプレートを貼ることの確約を得ています。
私どもが公立の学校にこだわる理由は、建設した学校が永く機能することを重視するためです。日本の企業はハコモノを寄贈することに重きを置き、学校建設したところで、実際にはその学校が稼動していないケースも少なくはありません。これは、私立で学校建設を行った場合に、教師の給与や教育に必要な諸経費など必要な運営資金が集まらないためです。この諸経費を負担できないため、運営できなくなり建物だけが残ってしまうという事態が起きてしまうのです。それに比べ、公立の学校は国が必要な場所に必要な学校を求めるため、教師の派遣と給与の負担、最低限の運営を担ってくれます。
寄贈した学校が、永く稼動しその地域の住民の未来を変える…そんな確かな支援を実施するためです。
今回現地視察をさせて頂き、住民たちの苦悩がひしひしと伝わってまいりました。非常に驚かされたことは、幼稚園に通わなければ小学校に進学できないという事実でした。つまり、今回のご支援が子供たちの明るい未来を切り開くために最も重要な施設になるということです。そんな重要な施設を建設するため、住民らは必死に働き、子供たちの将来を考えています。また、単発的な寄贈とならないよう、支援者様からのご支援を頂いた後も子供たちの教育の格差を是正していくために、本の寄贈など継続的に支援を続けていきたいと考えています。